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2022年6月24日号 Vol.118

全日本空輸健康保険組合

――― ANA healthy Mail magazine ―――

□■知ってはじめる!がん予防■□

今や日本人の2人に1人がかかるほど身近な病気となったがん。
発生の原因や予防法などについてあなたはどこまで知っていますか?
まずはがんについて知ることが予防への第一歩。
知っているようで知らないがんのギモンにお答えします。


がんのギモンQ&A
Q:コロナ禍だし、今年のがん検診はパスしてもいい?
A:コロナ禍でも、先延ばしせずに受診を!
がんは1〜2年という短い期間でもぐんと成長します。
「今回は受けなくても大丈夫だろう」とたった一度がん検診を見送っただけで、早く発見できたはずのがんが進行した状態で見つかる危険があります。
早期発見のチャンスを逃さないためにも、がん検診は先延ばしせずに受診しましょう。
Q:がんは早期発見なら治る?
A:早期発見で治る確率はグーンとUP!
がんは昔、不治の病といわれていましたが、現在は医学の進歩もあって、治る病気になりました。早期発見であれば約9割が治るとされています。

[早期発見(I期)できた場合の5年相対生存率]

  • 胃がん   98.7%
  • 大腸がん  98.8%
  • 肺がん   85.6%
  • 乳がん    100%
  • 子宮頸がん 93.6%

出典:全がん協部位別臨床病期別5年相対生存率(2011-2013年診断症例)より

Q:生活習慣次第でがんを予防できる?
A:リスクを下げることは可能です。
生活習慣の見直しでがんのリスクを最大4割程度下げることができます。
中でも最も重要なのが「禁煙」です。というのも、がん発生要因の男性1位、女性2位が喫煙だからです。
受動喫煙もがんの要因になるので、吸わない人もタバコの煙を避けましょう。
お酒の飲みすぎは、食道がん・大腸がん・乳がんなどのリスクを高めるので、お酒は適量※1に抑えましょう。
また、肥満も大腸がんや乳がんなどの原因となります。
バランスのよい食事と適度な運動で適正体重※2の維持を心がけてください。
ただし、これらに気をつけていてもがんのリスクが0になるわけではないので、がん検診によるチェックを欠かさないようにしましょう。

※1 ビール…中瓶1本(500ml)、日本酒…1合(180ml)、焼酎…グラス1/2(100ml)、
ウイスキー…ダブル1杯(60ml)、ワイン…グラス2杯弱(200ml)
→女性はお酒の影響を受けやすいため、この半量が目安です。

※2 BMI[体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)]は女性21〜25、男性21〜27が理想
Q:感染が原因のがんがあるの?
A:がんの約20%は感染が原因です。
がんの原因と聞くと生活習慣や加齢、遺伝が思い浮かぶ人も多いかもしれませんが、それだけではありません。じつは感染≠ェ原因となるケースも多く、女性のがん発生要因の1位、男性の2位を占めています。

[感染が原因のがんの主な例]

●HPV(ヒトパピローマウイルス)による子宮頸がん
主な原因:性的接触による感染
ワクチンには高い予防効果がありますが、100%ではないので、がん検診も必ず受診しましょう。
また、HPVに感染しているかどうかを調べるHPV検査もあります。
なお、現在、厚生労働省は子宮頸がんワクチンの積極的勧奨を再開しています。
対象年齢(小学6年生〜高校1年生相当・1997〜2005年度生まれ※3)の女性は無料で受けられるので、自治体からお知らせが届いたらぜひ接種をご検討ください。
※3 2022年4月〜2025年3月の3年間限定
→最新情報は 厚生労働省HP子宮頸がんワクチンに関するページ でご確認ください。

●ヘリコバクター・ピロリによる胃がん
主な原因:井戸水による感染、幼児期の親からの口移しなどによる感染
ピロリ菌は一度感染すると除菌しない限り胃の中で生息し続けますが、除菌治療によりリスクを減らすことができます。ピロリ菌がいるかどうかはABC検査、呼気検査などでわかります。

●B型・C型肝炎ウイルスによる肝がん
主な原因:血液感染(以前の輸血、注射やピアスの針の使い回し等)、性的接触(B型肝炎)
*B型肝炎は母子感染もありますが、ワクチン等の対策により現在は少なくなっています。

B型・C型ウイルスに感染すると肝炎から肝硬変や肝がんへと進行することがあり、C型は肝がんを発病するリスクが高いと言われています。
感染がわかれば、抗ウイルス治療によりウイルスを排除することができるので、一度健診のオプションや自治体で肝炎ウイルス検査(HBs抗原検査・HCV抗体検査)を受けてみましょう。
特に、1994年頃までに輸血を受けた方や昭和23年〜昭和63年に集団予防接種を受けた方は、必ず一度は検査を受けてください。

がん検診受診の目安
早期発見のために定められた検診受診の目安は下記の通りです。なお当健保では、人間ドックや生活習慣病健診のオプションでがん検診を実施していますので、ぜひご活用ください。

[がん検診受診の目安]

  • 胃がん(胃部内視鏡検査/胃部X線検査):50歳以上2年に1回
    *胃部X線検査は40歳以上1年に1回も可能です。
  • 肺がん(胸部X線検査):40歳以上1年に1回
  • 大腸がん(便潜血検査):40歳以上1年に1回
  • 乳がん(マンモグラフィ検査):40歳以上2年に1回
    *比較的乳腺が発達している40歳未満の方や高濃度乳房の方は「超音波検査」を、血縁関係内に乳がんになった人がいる場合は「20代からの受診」「マンモグラフィ検査と超音波検査の併用」をおすすめします。隔年で、マンモグラフィ検査と超音波検査を交互に受けるのも一つの方法です。
  • 子宮頸がん(子宮細胞診):20歳以上2年に1回

【参考資料】

  • 国立がん研究センター がん情報サービス
    (トップページ>がんの予防・検診>がん発生の原因と予防>科学的根拠に基づくがん予防)
  • 国立研究開発法人国立国際医療研究センター肝炎情報センター ホームページ
    (トップページ>病気についての情報>それぞれの肝臓病について>B型肝炎/C型肝炎)
  • 厚生労働省 がん対策推進企業アクション ホームページ

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E-mail : kenpo@ana.co.jp

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