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――― ANA healthy Mail magazine ―――
□■ アップデート!新型コロナウイルス感染症対策 ■□
今年、変異株の登場により再び全国で感染が拡大した新型コロナウイルス感染症。その流行の中で新たにわかってきたこともあります。自分自身や周囲の大切な人の健康を守るためにも、知識を更新し、感染予防対策を見直すことが大切です。ワクチン接種済みの方も油断は禁物ですよ!
2020年の第1波(3〜4月頃)の時点では、新型コロナの感染の仕方は「接触感染」「飛沫感染」とされてきました。接触感染は、手指を通じてウイルスが口や鼻・目から体内に入ること、飛沫感染は、感染している人との会話やせき・くしゃみにより、ウイルスを含むしぶきを吸い込んでしまうことです。この2つに加え、「エアロゾル感染」も起こることがわかってきました。エアロゾルとはウイルスを含むごく小さなしぶきのこと。大きな飛沫だとすぐ下に落ちてしまいますが、エアロゾルは軽い分、密閉空間では空気中にしばらくただよい、少し離れた距離にまで感染が広がる可能性が指摘されています。
今夏の「第5波」の大きな要因となったデルタ株の感染力は、最初に流行した従来株や、今年3〜6月に流行したアルファ株より強く、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の資料によると、水ぼうそう(1人から5〜9人にうつる)と同じレベルです。さらに、従来株より重症化しやすく、入院リスクが高いという指摘も。なお、新型コロナはデルタ株以降も変異をつづけているので、今後さらに感染力が強く・重症化しやすい変異株が登場する可能性もあります。
エアロゾル感染やデルタ株の感染力の強さを踏まえ、これまで以上に徹底したいのが、マスク着用と換気です。3密(密接・密集・密閉)のうち、どれか1つでも「密」があると感染しやすくなるため、マスクと換気に加え、「人との距離を十分確保する」「会話時間はなるべく短く」「大きな声は避ける」も心がけましょう。もちろん、外出から戻ったとき、電車のつり革や会社の共有物を触ったあと、お店への出入りの際など、こまめな手洗い・手指消毒もお忘れなく!
【マスク着用のポイント】
マスクは品質によって効果が大きく異なり、しぶきの飛び散りを防ぐ効果・吸い込みを防ぐ効果ともに不織布マスクが最も高く、ウレタン製は効果が劣ることがわかっています。
不織布マスクであっても、すき間があると、効果は激減。鼻〜あごまでしっかりフィットさせること。周囲に人がいる場所では、「鼻マスク」や「あごマスク」、マスクをずらしての電話はNG。
仕事の休憩時間や食事中など、場所・環境が切り替わるときは、ついマスク着用を忘れてしまう要注意ポイント。飲食の際は「黙食」、会話するなら必ずマスク着用を。
【換気のポイント】
1時間に2回、1回につき5分が目安です。また、閉じなくてもいいドアは、可能な範囲で開放しておくと○。
空気の流れができて、空気の入れ替えがスムーズに。大きく開けられない場合は、10cmほどでもOK。窓・ドアが1箇所しかない場合は、外に向かって空気を出すように扇風機やサーキュレーターを設置すると、効果的。
建物に機械換気の設備がある場合は、管理会社に換気能力を確認のうえ、活用を。
窓が開けられない部屋では、サーキュレーターなどで空気を拡散し、部屋の人口密度を減らすこと。
新型コロナワクチンには、高い発症予防・重症化予防効果があり、また、感染自体を防ぐ効果や他の人にうつすのを防ぐ効果も明らかになってきています。ただし、これらの効果は100%というわけではなく、実際、ワクチン接種後に感染する「ブレイクスルー感染」も起こっています。また、ワクチンで免疫ができるまで2週間程度※かかるため、その間に感染する可能性も。ワクチンを打った後も引き続き感染対策を行うことが大切です。
※ファイザー社製は2回目の接種後7日程度以降、モデルナ社製は2回目接種後14日程度以降。
インフルエンザにおいても重症化(肺炎、脳炎など)を防ぐため、ワクチンを接種しておきましょう。その場合、新型コロナワクチンを接種してから、あるいは、接種する前に2週間空ける必要がありますので、ご注意ください。
なお、全日空健保では、当健保の保険証をお持ちの方を対象に、インフルエンザ予防接種費用補助を行っておりますので、ぜひご利用ください。
(参考)
●日本感染症学会・日本環境感染学会
「一般市民の皆様へ〜かからないために、かかった時のために〜」(2021年8月6日)
●
内閣官房「新型コロナウイルス感染症対策 感染拡大防止特設サイト」
●日本産業衛生学会
「職場における新型コロナウイルス感染症対策のための業種・業態別マニュアル」
●
厚生労働省「新型コロナワクチンQ&A」
今年度も全日空健保のインフルエンザ予防接種費用補助がございます。
接種対象期間は10月1日〜12月31日となっております。
詳細は健保HPをご覧ください。
機関誌秋号でもお知らせをしておりますので、併せてご確認下さい。
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