全日本空輸健康保険組合

新型コロナ流行がおさまらない中、新型コロナの感染者数増加やワクチン接種に関することばかりに意識が向いてしまいがちですが、コロナで亡くなる人よりがんで亡くなる人の方が多いということをご存知ですか？2021年8月20日現在コロナで亡くなった人が約1.5万人なのに対し、がんで亡くなった人は2019年の1年間で約38万人にものぼります^※。それにも関わらず2020年の日本におけるがん検診の受診者数は前年に比べて30％も減少し、約1万人以上のがんが未発見のまま放置されているといわれています。感染を恐れるあまり検診を控え、がんが進行してしまっていたなんてことになっては本末転倒です。

※厚生労働省ホームページ「新型コロナウイルス感染症について（国内の発生状況）」
及び人口動態統計がん死亡データ（2019）より

ここまでご覧になって、「がん検診が大切なのはわかるけど、1年くらいなら受診しなくても大丈夫では？」と思った方もいらっしゃるかもしれません。ただ、がんは早期発見・早期治療であれば高い確率で治りますが、発見や治療が遅れると命に危険を及ぼしかねません。1つのがん細胞が1cmになるまでには数年〜数十年かかりますが、そこから2cmになるまでには1―2年しかかかりません。つまり、がんを早期発見できる期間はたった1−2年なのです。進行してしまえばがん細胞は急激に大きくなります。そして、がんのほとんどが自覚症状なく進行していくので、検診を受けずにいるとがんに気づくことができず、治るはずだったがんも治療が難しいがんになってしまいます。だからこそ、新型コロナ流行下であってもがん検診を受けてチェックすることが重要なのです。

医療機関では、新型コロナ感染症対策を徹底しています。皆さまも感染症対策にご協力のうえ、安心して受けてください。

＊郵送検診もあります！
当健保組合では、大腸がん検診と子宮頸がん検診及び前立腺がん検診は「がん郵送検診」でも受けることができます。利用方法は簡単。自宅で検体を採取し、ポストに投函するだけ。費用は無料で、大腸がん検診と子宮頸がん検診は20歳から受診することができます。「健診は受けたけど、がん検診のオプションをつけ忘れた」、「忙しくて検診機関へ行けそうにない」などの場合は、ぜひご活用ください。また、郵送検診の場合も、がん検診受診後に「要精密検査」の通知がきた場合は、必ず医療機関を受診しましょう。

参考資料
● 公益財団法人日本対がん協会HP
● 国立がん研究センターHP
● 日本医師会HP