メールマガジン“ANA Healthy Mail”

2025年1月24日号 Vol.149

全日本空輸健康保険組合

――― ANA healthy Mail magazine ―――

□■ 怒りのコントロール術を身につけよう ■□

生活の中で、瞬間的に怒りを感じることってありますよね? 怒りは誰もが持つ感情ですが、他人にぶつけてしまうと相手を傷つけ、それによって自分もストレスを感じることがあります。それを回避するために大切なのは怒りと上手に付き合うことです。

今回は、怒りに振り回されないためにも身につけておきたい、アンガーコントロールの方法をご紹介します。

*アンガー(=怒り)のコントロールは、怒りを無くそうとするものではなく、怒りを上手に調整することを目的としています。


誰でもできるアンガーコントロール法

1.怒りのレベルを点数化する
過去最大の怒りを100点としたときに、今感じている怒りが何点なのかを決めます。
100点に当たる出来事が自分にない場合は、テレビなどで見聞きした最大の腹立たしいこと(例:戦争で故郷の街を焼き払われた)を100点とするのもよいでしょう。
点数化することで、今の怒りの度合いを把握しやすくなり、自分にとって怒りがコントロールできなくなる点数の基準がつくれます。
[例えば]
  • コピー機の用紙が補充されていない…◯点
  • 満員電車で大きなリュックを前に抱えていない…◯点


2.怒りの原因から離れて1人になる(タイムアウト)
強い怒りを感じ、爆発しそうなときに、相手に「ちょっとお手洗いに行ってきます」などと伝えて、物理的に怒りの対象から離れるという方法です。
トイレにこもるなど、5〜10分程度1人の時間をつくることで、感情や考えを切り替え、気持ちを落ち着けやすくなります。その場を離れることが難しい場合は、身の回りにある怒りの対象以外のものを見て意識を逸らすことも有効です。
[例えば]
  • 苦手な人に小言を言われた
  • 相手と意見が合わずイライラして喧嘩になりそう

3.「べき」ルールの呪縛から離れる
「〜すべき」という厳しいルールでしばる考えが強いと、無意識に他人にもそのルールを守るよう期待し、守られないと怒りを感じてしまいます。
そうならないよう、「べき」に囚われすぎず、自分の器の大きさで寛容になれるものなのかを考えたり、そこまで怒る必要があることか第三者の視点を持って冷静に判断したりするという方法です。
[例えば]
  • エレベーターで開くボタンを押してもらったらお礼をいうべき
  • 道路を渡るときは、必ず横断歩道を渡るべき


4.怒りの感情をスルーする
自分が見逃せることなのか、叱るのを他人に任せてもよいものなのかを判断して、怒らず反応しないという方法です。
相手からの、自分を怒らせようという挑発に乗ってしまうと損につながりやすくなるので、時には受け流すことも必要です。受け入れて流せるようになると、感情の波が穏やかになり、怒りを自分の中で増幅させる回数が減少します。その結果、ストレスがやわらいで生活が穏やかになります。
[例えば]
  • 新入社員への注意は部下に任せる
  • 飲み会での後輩のタメ口も今日は許してあげる


5.相手に自分の怒りを丁寧語で伝える
自分の怒りを相手に伝える必要があるときは、大声や乱暴な言葉は避け、「私は」から始める丁寧な言葉遣いで伝えるという方法です。丁寧な言葉で説明しようと心がけることで、怒りが表面に出にくくなり、怒りを爆発させることなく自分の意見を言いやすくなります。
相手に配慮し、自分と相手のどちらの意見も大切にするという姿勢も大切です。
[例えば]
  • 私は怒っています
  • 「私は〇〇と思っていますが、あなたは?」

■コントロールがうまくいかないときの逃げ道をつくろう
紹介したような方法を試してもうまくいかない場合に備えて、怒りの解消法を用意しておくとよいでしょう。ボクシングジムに入る、紙を思いきり破る、いらなくなったお皿を袋に入れて落として割るなど、他人や自分に害のないものが望ましいです。自分に合った方法を見つけてみてください。

【参考資料】
清水栄司「マンガでわかるアンガーコントロールガイド」(法研)


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