全日本空輸健康保険組合
――― ANA healthy Mail magazine ―――
□■ 屋内&夜も要注意!暑さに打ち勝つ熱中症対策 ■□
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暑くなると連日注意が呼びかけられる熱中症。
日中に屋外で発症するというイメージがありますが、実は屋内や夜間も油断できません。
今年の夏も猛暑が予想されています。
ご自身やご家族の命を守るためにも、屋内外でしっかり対策しましょう。
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なぜ屋内や夜間でも熱中症になるの?
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熱中症は、高温多湿の環境で体温調節がうまくいかなくなることで起こります。
室内であっても、窓を開けず冷房や扇風機を使わないなど、風通しが悪く室温や湿度が高い状態になると、熱中症になりやすくなるのです。
また夜間であっても、日中の日差しで壁などに蓄えられた熱が室内に広がり、高温になるケースがあります。
加えて、近年は熱帯夜も増えているため、夜間も油断できません。
なお体温調節機能がうまく働きにくい、高齢者・子ども・肥満の人・障がいや持病のある人などは特に注意が必要です。
中でも高齢者は温度やのどの渇きなどを感じにくいので気をつけましょう。
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熱中症リスクの目安「暑さ指数」
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室内でも夜でも油断できない熱中症ですが、その対策に役立つのが「暑さ指数(WBGT)」です。
暑さ指数とは、気温・湿度・日光などをもとに熱中症の危険を示す指標です。
暑さ指数が33を超える日には「熱中症警戒アラート」が発表され、対策を徹底的に行うことが求められます。
日常生活では25(暑さ指数)以上、からだを動かす際は21(暑さ指数)以上を目安に熱中症対策を心がけましょう。
【暑さ指数は環境省のWEBサイトでチェック】
●環境省『熱中症予防情報サイト』「全国の暑さ指数」
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押さえておきたい!熱中症対策
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熱中症は正しい対策で防ぐことができます。
下記の対策をしっかりと行うことが大切です。
●のどが渇く前にこまめに水分補給をしよう
- 水や麦茶、大量に汗をかいたときは塩分を含んだスポーツドリンクや経口補水液を飲む
- 屋内でも欠かさず行う
- アルコールは利尿作用があるので控える
※スポーツドリンクを飲みすぎると、血糖値が急激に上がり急性の糖尿病(ペットボトル症候群)を引き起こすので量には注意を
●エアコン等で温度調節をしよう
- エアコンは我慢せず、扇風機やサーキュレーターなども併用して室温(エアコンの設定温度ではなく、室内の温度)が28度になるよう調整する
- ドアや窓を開けるなど風通しをよくする
●暑さ指数を確認して外出を検討しよう
- 暑い日や暑い時間帯は不要不急の外出を控える
- 体調が悪いときは暑さで悪化しないよう無理をせず休む
●体調管理をしっかりしよう
- 睡眠や休息を十分にとる
- 朝食で水分、塩分、栄養を補給する
- タンパク質(疲労回復効果)やビタミンB1(糖質の代謝をよくする)などを積極的に摂る
●涼しい場所で休息をとろう
- 歩くときはできるだけ日陰を選び、こまめに木陰や日陰、涼しい室内などで休む
●直射日光を避けよう
- 室内が暑くならないよう、遮光カーテンやすだれ、緑のカーテンなどを活用する
- 日傘や帽子などで日除けをする
●暑さ対策用の衣服やグッズを活用しよう
- 吸汗、速乾素材など通気性のよい服を着る
- 保冷剤や冷たいタオル、熱中症対策グッズ(ネッククーラー、ハンディファン、瞬間冷却パックなど)を併用する
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熱中症かも?と思ったら応急処置を
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熱中症の代表的な症状は下記の通りです。
自分や周りの人に熱中症の疑いがあったら、迷わずすぐに応急処置をしましょう。
【熱中症の主な症状】
めまい・大量の汗・吐き気・熱失神(一瞬の立ちくらみ)・熱けいれん(筋肉のこむら返り)・頭痛など
→ズキンズキンとした頭痛、汗をかいておらず皮膚が乾いている・呼びかけへの応答がおかしい・意識がない・高熱(体温が高い)などの症状が出た場合は、重症の可能性あり
【応急処置のポイント】
●涼しい場所へ避難する
風通しのよい日陰や、エアコンの効いた室内へ移動する
●水分や塩分を補給
大量に汗をかいている場合はスポーツドリンクや経口補水液などを飲む
●からだを冷やす
- 衣服をゆるめて、うちわ等で風を送る
- 冷たいペットボトル・ビニール袋に入れたかち割氷・氷のう・アイスパック・濡れたタオルなどでからだを冷やす
→首の付け根・両脇の下・足の付け根など、皮膚のすぐ下に太い血管が通っているところを冷やすと効果的
※重症と思われる際や、自分で水が飲めない、症状が改善しないといった場合には救急車を呼ぶなどして医療機関を受診してください。
【参考資料】
- 環境省『熱中症予防情報サイト』
- 環境省『熱中症環境保健マニュアル2022』
- 日本気象協会『熱中症ゼロへ』
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